特定健診・特定保健指導について

制度の概要

生活習慣病は疾病全体の約6割を占めており、国民医療費の約3分の1となっています。特に、心疾患・脳血管疾患等の発症の重要な危険因子である糖尿病・高血圧症・脂質異常症(高脂血症)の有病者やその予備群が増加しています。これは若いときからの生活習慣の改善により発症や重症化を防ぐことができます。その結果、中長期的には医療費の増加を抑えることが可能になるのです。
これら生活習慣病対策として厚生労働省が2008年4月より、40~74歳までの医療保険加入者全員を対象とし、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に着目した健康診査(特定健診・特定保健指導)を計画的に実施していくことが、すべての健康保険組合に義務づけられています。

医療保険者(健保組合)に課せられた重い負担金

TJK健保財政を左右する「特定健診」「特定保健指導」の実施において、厚生労働省より目標値が設定されております。

2023年度末時点で

  1. 特定健診受診率(85.0%以上)
  2. 特定保健指導の実施率(30.0%以上)
  3. 特定保健指導対象者の減少率(2008年度比25%)

この目標値が達成できなかった場合、医療保険者が支払う後期高齢者医療制度への支援金が加算されます。これは健保財政に大きな影響を与え、みなさまの保険料にも影響を及ぼします。

特定健診とは

40~74歳までの医療保険加入者全員を対象として、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に着目した検査項目にて毎年度計画的に実施する健康診査のことをいいます。
特定健診の結果、下記のように「情報提供」「動機付け支援」「積極的支援」にレベル分け(階層化)されます。

  • TJKで実施しているA健診~E健診は特定健診の検査項目を網羅しておりますので、40歳以上の方は、どの健診をご受診いただいても特定健診を受診したことになります。

【 受診結果による特定保健指導のレベル分け(階層化) 】

内臓脂肪蓄積の
リスク
追加リスク(詳細は下記参照) 対象年齢
支援区分
(1)
高血糖
(2)
脂質異常
(3)
高血圧
(4)
喫煙
40~64歳 65~74歳
腹囲
男性:85cm以上
女性:90cm以上
(BMIは不問)
上記2つ以上該当 不問 積極的
支援
動機づけ
支援
上記1つ該当 あり
なし  
男性:85cm未満
女性:90cm未満
かつ
BMI:25以上
(男女ともに)
上記3つ該当 不問 積極的
支援
動機づけ
支援
上記2つ該当 あり
なし  
上記1つ該当 不問

(1)高血糖

空腹時血糖100㎎/dl以上、またはHbA1c(NGSP値)5.6%以上、やむを得ない場合は随時血糖100㎎/dl以上

(2)脂質異常

中性脂肪150㎎/dl以上、HDLコレステロール40㎎/dl未満のいずれかまたは両方

(3)高血圧

収縮期血圧130mmHg以上、拡張期血圧85mmHg以上のいずれかまたは両方

※高血糖・脂質異常・高血圧で内服治療をされている方、妊娠中の方は保健指導の対象外です。

特定保健指導とは

特定保健指導は生活習慣病を予防・改善するための保健指導です。対象者が自分の生活習慣における課題に気づき、自ら行動変容できるように、必要な情報提供や支援を行います。

情報提供 特定健診受診者全員に健診結果を通知し、パンフレットなど生活習慣を見直すきっかけになるような情報を提供します。
動機づけ支援 医師や保健師、管理栄養士の面談による指導のもとに行動計画を策定し、生活習慣の改善のための動機づけに関する支援を行います。また、3ヵ月以上経過後に行動計画の評価を行います。
積極的支援 医師や保健師、管理栄養士の面談による指導のもとに行動計画を策定し、生活習慣の改善のための働きかけを継続して行います。また、当該計画の進捗状況に関する評価および3ヵ月以上経過後に行動計画の評価を行います。

【 特定保健指導の一般的な流れ 】

保健指導のための面接
計画の実施 知識や手段を習得

これまでの生活習慣を振り返り、メタボの原因を探り、生活改善の行動計画を立てます。

 

行動計画の実施をメールや手紙、電話でサポートいたします。

 

終了後はプログラムの経験を活かし、自己管理をして健康的な生活を送りましょう。

 

ご自身の健康管理はもちろんのこと、財政面でのマイナスを避けるためにも、「動機づけ支援」「積極的支援」に該当された方は、保健指導スタッフと一緒に生活習慣の改善に取り組んでいきましょう。

特定保健指導実施までの流れについて

A・C健診を受診した場合の特定保健指導の流れ

1. 特定保健指導が当日実施できる健診機関でC健診を受診する

階層化して、保健指導の該当者には当日に保健指導の面談を実施します。
(階層化⇒動機付け・積極的支援)

プログラム終了【3ヵ月】

2. 特定保健指導が後日実施できる健診機関でA・C健診を受診する

階層化して、保健指導の該当者には初回面談のご案内を健診機関より送付します。
(階層化⇒動機付け・積極的支援)

健診機関へ電話にて面談日等を予約してください。

予約日に保健指導の面談を実施します。

プログラム終了【3ヵ月】

3. 特定保健指導が実施できない健診機関でA・C健診を受診する

TJKにて階層化し「利用連絡票」を該当者へ送付します。

保健指導の該当者は下記健診機関一覧より選択して電話でお申し込みください(初回面談の予約)。

予約日に保健指導の面談を実施します。
※当日ご持参いただくもの

  • 利用連絡書
  • 健診結果(写)
  • 保険証

プログラム終了【3ヵ月】

B・D・E健診を受診した場合の特定保健指導の流れ
(東京都総合組合保健施設振興協会:東振協)

BまたはD健診を受診する

保健指導の該当者にTJKから案内・特定保健指導実施申込書を送付します。

該当者 ⇒ 東振協(予約)特定保健指導実施申込書を提出します。

東振協 ⇒ 該当者へ
医療機関・面談日時等を通知いたします。

予約日に保健指導の面談を実施します。

プログラム終了【3ヵ月】

E健診を受診する[春季・秋季E健診]

保健指導の該当者に東振協から案内・特定保健指導実施申込書を送付します。

該当者 ⇒ 東振協(予約)
特定保健指導実施申込書を提出します。

東振協 ⇒ 該当者へ
医療機関・面談日時等通知いたします。

予約日に保健指導の面談を実施します。

プログラム終了【3ヵ月】

お問い合わせ先

東中野保健センター 健康管理グループ
〒164-8507 東京都中野区東中野1-51-3
TEL 03-3360-5951 FAX03-3360-8748